誇らしい夢(1)
ふと気が付いてみると、私は奥行きが4~5メートルで幅と高さが2メートルほどの空間に閉じこめられていた。どうやら、地中に掘られた穴であるらしく、床や壁はほぼ平らなのだが、かこう岩か何かでできているようで、全面がごつごつした結晶で覆われていた。手で触れてみると床も壁も冷たく堅く、びくともしなかった。
なぜ自分はこんなところにいるのだろうと考えたのだが、それ以前のことは全く思い出せなかった。そして、そのうちにふと重要なことに気づいた。ここは閉鎖空間だ。この中にある空気には限りがある。その空気を呼吸していれば、やがて酸素濃度が下がって窒息するに違いない。だからそれまでに脱出しなければならない。
そこで私は注意深く壁を調べ始めた。どこかに出入り口があるはずだ、出入り口がなかったとしても、岩を積み上げたときの境界があるはずだ、それが見つかれば何とか脱出できるかもしれないと思ったのである。ところが、どんなに詳しく見ても岩石はひとつながりでどこにもつなぎ目はない。私は絶望的になった。
ところが、そのとき私はふと気づいた。出口がないということは入り口もないということで、そんなところに私が入れるはずはない。それに、地中の穴ならば真っ暗なはずなのに、この空間は妙に明るいのである。こんなことは絶対にあり得ない。だとしたら、これは現実ではなく、夢に違いない。夢だとしたら、それから覚めた時には現実世界にもどっているに違いない。
そこで私はその床に横になった。そして仰向けになっているうちにいつしか眠り込んでしまった。そして……その先はみなさんもお分かりだろう。私は自分の家のベッドの上で目覚めたのである。
2月の記事
「平年」ということば 「根明け」の理由 孔子の述懐 私の夫婦同姓論
「解散命令」とは何か データが出てこない オフレコ破り批判 タモリの言語感覚
なし崩しの軍事力増強論 ワクチンの有効性 弓を引くヘラクレス 月冴えて
異次元の少子化対策 私は女性差別者? 小さくても幸せな国 笑いを欲しがる人
バカなドライバー 一色主義 自己責任 素直なボク ふしぎな夢を見た
特別軍事作戦と報償 逸失利益という差別 なぜ「タイ人男女」?
0 件のコメント:
コメントを投稿