なぜ「タイ人男女」?
「ひざ関節と足の筋力」の両方に効果があると宣伝するサプリメントの広告に、ポリメトキシフラボンの接種で一定時間内に歩ける距離が増加するというデータが示されている。それによると、ポリメトキシフラボン摂取前には、6分間の歩行距離が572.8mだったものが摂取2ヵ月後には601.26mとなり、約28m増加したというのである。6分で600mということは、時速6キロということになるからかなりの速足で、28mの増加といえば歩行距離の約5%だから、それなりに効果があるように見える。
ところで、この広告をよく見てみると、ごく小さい字で実験の対象者は「健康な60才以上のタイ人男女45名」であると書いている。でも、なぜタイ人のデータなのか、実験の対象者がどのように選ばれたのかは、この広告からは分からない。また、この広告にはポリメトキシフラボンを摂取しなかった対照群のデータも示されているのだが、45名というのが両群を合わせた人数なのか摂取群の人数なのかも分からない。
そして、このデータの出典として学術雑誌らしい出版物の名前が明記されており、客観的な学術論文の引用という印象を受けるが、実験参加者のポリメトキシフラボンの摂取量は1日7.2mgとなっていて、これはサプリメントの含有量と等しい。それから考えると、このデータはサプリメントのメーカーが学者に依頼して実験してもらい、学術雑誌に発表して貰ったものではないかという気もする。もしそうだとすれば、45名という被験者の少なさから考えて、同じような実験を何度も繰り返し、その中で最も都合の良いデータを発表させたのではないかという疑惑も生じるのだが、どうだろう。
サプリメントの広告の一部
0 件のコメント:
コメントを投稿