給与制限法を作ろう
今年ようやく1時間あたりの最低賃金が1000円を超えたという。そのこと自体は歓迎すべきことだろうが、だからといってこれで貧富の格差が縮まるようなことは期待できない。そこで私は「給与制限法」というような法律を作ることを提案したい。
具体的に言うと、同一の会社内では、年令や地位、職種などの違いにかかわらず、最高給与額は最低給与額の何倍以内と決めるのである。たとえば、それを10倍とし、ある会社で最低賃金で働く従業員の時給が1000円とすれば、1日8時間、1ヶ月に20日の勤務で、その従業員の月給は16万円となる。その場合、その会社の社長も上級社員も160万円以上の給与を貰うことはできないこととするのである。もちろん、給与には報奨金とか歩合給とかの名目の給付も含める。
と、こんな提案をすれば、それは経済の基本原則を知らぬ者の言うことで、そんなことをすれば経済は大混乱に陥り、優良な会社が次々と海外に移転することになって日本経済は破綻すると批判されるだろう。確かにその懸念があることは私も否定しない。
しかし、日本に1億人の人間がいる以上、最低限の市場は存在し、経済活動は成り立つ。それに、問題は何十年単位の長い目で見た時、国際的に日本がどう評価されるかで、日本が貧富の差が少ない暮らしやすい国だという認識が広まれば、日本に移り住みたいという外国人も増えてくるだろう。日本が新しい生活スタイルの範を示すのだ。北欧の国々は経済成長を犠牲にしても豊かな福祉社会を実現し、それが世界的に評価された。同様に日本も平和で平等な社会の実現に向けて、世界をリードするだけの条件が整った国だと私は思っている。
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