結婚生活42年(3)
結婚して1年後に最初の子が生まれ、その後、さらに2人の子供が生まれた。その結果として、ケンカも減り、私たちの夫婦関係は変わっていったように思う。
その理由は、私も妻も、子どもがいる以上、離婚などしてはいけないと思うようになったことだ。そして、子どもの情緒に影響を与えるから、ケンカを控えなくてはならないと思うようになったこともある。しかし、それまでの感覚で私がついつい大声を出すこともあり、そんな時、妻は「子どもの前でそんな声は出さないで」と言った。ただ、それに対しても私は「大声を出さなくても、ケンカをしていればその雰囲気は子どもに伝わるから一緒だ」などと反発してそれが論争の種になったが、それでも大声を出す回数は徐々に減っていった。
ただ、子育てに関わって2人の間に新しい対立軸ができたのも事実だ。妻は子育てにあたっては育児書に書かれていることに忠実に従おうとした。それに対して、私は自分達の気持ちのおもむくままに育てればいいじゃないかと考えていて、それが新しい対立軸になったのだ。ただ幸いだったのは、妻が最も頼ったのは松田道雄さんの育児書で、その内容は私の考え方に近かったことである。それに松田道雄さんが「べ平連」(ベトナムに平和を、反戦市民連合)のメンバーだった関係で、私が以前から信頼していた人だったということもあった。
こうして私も妻も子どものことを第1に考えるようになり、さらに子どもの成長を一緒に喜ぶことができるようになって、ケンカの回数は減っていった。それまで連日だったものが、2,3日に1回くらいに減ったのだ。「子はかすがい」などと言うが、全くその通りだと思う。私たちの関係が続いたのは子ども達のおかげである。
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