2023/10/31

                       コインランドリーの怪


 ここ2,3年の間に、私の住んでいる彦根市内に何軒ものコインランドリーが開店した。県道沿いの道にもあるし、古い住宅街の中にもある。さらにはドラッグストアーやパチンコ店の敷地の一画と思われるところにもできている。彦根には大学が二つあって、学生向けのアパートも多いので、そういうところに住んでいる学生を当て込んでのことだろう。あるいは、市内の古い住宅が解体されて、次々に新しい家が建てられ、若夫婦が入居しているようだから、そういう若夫婦を当て込んでいるのかもしれない。

 ところが、実際には客の入りはきわめて低調なようだ。特に、私がよく通る湖岸道路沿いの店に客が入っているのは、まだ一度も見たことがない。道に面した正面は全面がガラス張りで店の中がよく見えるのだが、人影が全くないのだ。店の前には車を10台くらい停められる広い駐車場があるのだが、車は1台も停まっていない。そう思って通るたびに見ていたら、しばらく前に3台の車が止まっていた。「おお!」と思ったものだが、ふと気づくとその隣に小さなビルを建てていて、どうやらその工事関係者の車らしかった。

 これで経営者が儲かるはずはないのだが、それでもこんなにたくさんのコインランドリーができたのはなぜだろうか。ここからは私の推測なのだが、コインランドリー設備の販売業者が、土地や小金を持っていそうな人に「コインランドリーは商売の経験がなくても、作っておけば儲かるから」と売り込んだのではあるまいか。もしそうだとすれば、これも悪徳商法の一つである。それも許せないが、無知な隣人がカモにされるのを止められなかった地域社会にも問題があると、私は思う。

いずれまた会いましょう        コインランドリーの怪        母のこと(4)    

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