「関白宣言」の意図は?
「関白宣言」という歌がある。その冒頭部分は、
…お前を嫁にもらう前に言っておきたいことがある…
となっていて、それより少し先には、
…お前にはお前にしかできないこともあるから、それ以外は口出しせず、黙って俺について来い…
という部分もある。この歌は1979年の発売で、大ヒットして160万枚のレコードが売れたそうだが、私は最初聞いた時からこの歌を激しく嫌悪した。私はラジオで音楽番組を制作しているが、一度もこの曲をかけたことはないし、この曲について話したこともない。
明白な男女差別の歌だが、作者はこの曲をどんなつもりで書き、どんなつもりで歌っていたのだろうかと、今も不思議である。社会一般にこのような男女関係が理想だと思っているのだろうか。それとも、彼と特定の女性の間でこのような関係を築きたいということなのだろうか。もし後者であれば、それは両者の能力や性格の違いから来る親分子分の関係のようなもので、必ずしも女性差別と言いきれないのかもしれない。
しかし、私はそのどちらでもないような気がする。この曲を書いたシンガーソングライターは、社会にこういう保守的な男女差別の風潮が根強く残っていることを意識し、こういう曲を書けば保守層に大量にレコードが売れることや、自分が保守層の支持を受けるチャンピオン的な歌手になることを狙っていたのではないかという気がするのだ。というのは、この作詞者は「雨宿り」などの過去の作品からもわかるように、大変頭が良く、巧みに大衆の心を術を心得ている人だからである。
でも、音楽というのはそのように大衆に迎合するものであって欲しくはないと私は思う。
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