超管理社会(1)
3、4年前、私が町内の自治会長をしていた時、町内に防犯カメラを設置しようという意見があった。私は自分達が相互に監視しあうかのような防犯カメラの設置には積極的になれず、また防犯カメラを設置する場合には面倒な規定を作る必要があることなども分かってきたので、結局その話は立ち消えになった。
最近、あちこちの街頭に防犯カメラが設置されるようになっており、それが犯罪捜査に役立っているのは事実である。しかし、それがネットワーク化され、そこに顔認証の技術などが応用されれば、私たちの一人一人がいつ、どこで何をしていたのかがすべて誰かに把握されてしまうようになる。そうなれば、おちおち不倫することもできなくなるだろうし、誰かのコンサートに行った人も、政府に批判的な政治集会に参加した人も一覧表に載せられてしまうことになるだろう。「やましいことをしているのでなければ別にいいじゃないか」と言う人もいるが、本当にそうだろうか。
最近、もうひとつ気になっているのは、インターネットの検索エンジンだ。少し前にちょっとした事情があってバケット車について調べたら、その後しばらく私のスマホやパソコンに建設機械の広告が入るようになった。私は建設業者ではなく、別にそんなものを買う可能性などなかったにもかかわらずである。この程度なら笑い話ですむが、実際には私は政治的、社会的な話題の方に興味を持っているのでそちらの方を検索することの方が多い。もしかしたらそういう私の検索履歴はどこかで把握されていて、私はすでに「危険人物」のリストに載せられているかもしれないし、AIによって私の危険度はレベル2と判定されているかもしれないのである。
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