二羽の鳥(4)
私は前回の文章で二羽の鳥が私の家の玄関前の巣を放棄したらしいこと、そのうちの一羽と思われる鳥が少し離れた電線に毎日留まっていることを書いた。しかし、それもあの文章を書いた日までで、その後、家の近くでそれらしい鳥の姿を見ることはなくなった。
それでもどこかから、ピーッ、ピーッという声は聞こえてくる。私の家から百メートルほど離れたところには神社の森があり、住宅街の中には松や檜、あるいは果樹などの庭木を植えている家が結構あるので、そのどこかからだとは思うが場所はよく分からない。
Bingの情報によれば、ヒヨドリの場合、交尾から産卵までは数日から一週間ほどで、産卵から約2週間で孵化し、その後、巣立ちまではさらに10日ほどかかるのだそうだ。とするならば、そして、もし私が見た初日に交尾していたとすれば、私が二羽の鳥を最後に見たしばらく後に産卵の日を迎えていたことになる。私が見た時はまだ一羽が枯れ枝をくわえていたのだから、別のところに新しい巣を作る余裕はなかったはずだ。では、どこで産卵したのだろうか。仮に巣のないところで卵を産んだのだとすれば、その後、卵を暖めることもできず、当然、孵化もしていないのだろう。そう考えると、私の軽率さが悔やまれ、心が痛む。
そして今日、私はついにモッコウバラの茂みから巣を取り外した。そして驚いた。外形はお椀のようなのだが、その中にはテニスボールがピッタリと納まるくらいの半球形の空洞があった。そしてその半球面には乾燥した干し草がまるで繊細な織物のように織り込まれていたのである。鳥でもこれだけのものを作るのだと思うと、ますますあの二羽の鳥が愛おしくなったのだった。
男と女、雄と雌 二羽の鳥(4) 肉薄か肉迫か 犯罪報道は要らない
鷺の異変 トンビとアドバルーン 「申す」ということば 「指導」ということば
日本語は正しく使うべし 自虐の世代 同性婚反対 袋だたきの好きな国
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