2023/05/31

                                      
夏近し


 夏近し 朝日に透けて 鷺が行く

 最近、好天が続いており、日本の各地で夏日(気温25度以上)や真夏日(30度以上)を記録している。私の住んでいる彦根でも、ここ数日は夏日が続いていて、いつ真夏日になってもふしぎではない感じだ。でも、朝の空気はさわやかで、気持ちがいい。

 冒頭の句は、数年前の今頃、私が詠んだ句である。朝、もう太陽はかなり高く昇っている時でも、我が家の前の路地はまだ隣家の日陰になっていて、太陽は見えない。しかし、見上げる空は明るい夏の青空で、朝日を浴びながらその空を2羽3羽、5羽6羽と群れをなして白鷺が飛んで行くのである。彦根城の森で一夜を過ごした鷺たちが、彦根城から1キロほど離れたところを流れる芹川へ飛んで行くのだ。我が家はちょうどその経路の下にあって、10メートルほどの高さをのところを次から次へと飛んで行く鷺を見ることができる。

                                          白鷺(インターネットより)

羽根を広げた鷺の姿は優美で、それを下から見上げると白い羽根が朝日に透けて実に美しい。川辺に降りた鷺は首を曲げていることが多くて、私はそんな鷺の姿は余り好きではないが、飛んでいる時はほとんど気にならない。はくちょう座の星を描いた星図に首を伸ばして飛ぶ白鳥の姿が描かれているが、そんな姿に見える。白鳥の場合は羽根が分厚すぎて太陽光に透けるということはないだろうが、鷺の場合は絶妙の厚さで、太陽光に透けた白い羽根が実にきれいなのだ。

 この時期、鷺が芹川に向かって飛ぶのは、小鮎が川を遡る季節だからである。その鮎を狙ってたくさんの鷺たちが芹川に集まるのだ。そういう意味でも、鷺が飛んでいくのを見ると夏の近いことを感じるのである。

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