数百万年後の地球
地球から200億キロの彼方を航海するでボイジャーにはゴールデンレコードというものが積み込まれている。これは人類に関するに関する情報を文字や音声や写真などで記録したもので、将来これが宇宙人によって回収された時に、ボイジャーを作った人類のことを宇宙人に知らせようという趣旨で搭載されたものだ。これについて、ある科学者は「これが宇宙人によって回収されるとしても、それは数百万年後のことで、人類はもう滅亡しているだろう。だから、これは地球に人類がいたという宇宙の歴史の一コマを記録したものとなるだろう」と言っているという。
私は以前「永遠の生命」という文章で、私個人は死んでも、人類が生き残っていればそれでよい、という意味のことを書いた。強がりとも受け取られかねない言い方だが、そう考えることで私自身が心の平安を得ていたのは事実だ。ところが、その人類もいずれ滅亡するのだと書かれると、心は穏やかではいられない。
しかし、数百万年後に人類が絶滅していることはほぼ確かだろう。地球温暖化や核兵器、AIの進化などを考えると、滅亡の時期はもっともっと早いかもしれない。地球上に生命が誕生して約40億年、カンブリア爆発という生命の大進化が始まって6億年、恐竜が絶滅して現在の地球になって約6千五百万年。その歴史に比べれば、数百万年というのはごく短い時間だ。太陽の寿命はまだ50億年くらいはあるから、その間は地球もおそらく存在し続けるだろう。人類のいない、もしかしたらどんな生物もいない地球が、だ。
将来、ゴールデンレコードを手にした宇宙人は、人類のいない地球を見てどんなことを感じるのだろう。
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