2023/03/30

                                       嘉田由紀子さん(2) 


 職員研修会で初めて嘉田さんを見た私が、次に嘉田さんを見たのは2006年、テレビのニュースでだった。嘉田さんは「もったいない」をキャッチフレーズに新幹線栗東新駅反対を掲げて県知事選挙に立候補したのだ。当時、栗東に新駅を誘致しようという動きがあったのだが、京都のすぐ近くに駅を作っても意味がないと私も思っていたので、嘉田さんの主張に大賛成だった。それにしても、びわ湖研究所の職員に過ぎなかった嘉田さんは泡沫候補に過ぎないのではないかと私は危惧した。

 でも、そうではなかった。嘉田さんは研究所時代に県内全域を巡って住民から信頼感を得ていたので、住民パワーに支えられて当選した。そして、持ち前のリーダーシップを発揮して、穏健に新駅を中止へと導いた。さらにびわ湖の環境を重視し、福島原発の事故後には万一福井県の原発が事故を起こした場合の放射能の拡散を予測する県独自のシステムを完成させた。これは国のSPEEDIシステムの出し惜しみに対する対応で、その大胆さ、手際の良さは武村県政を彷彿とさせた。

 嘉田さんは県知事時代に私の勤務する高校に来られたことがあって、私はその時初めて嘉田さんと言葉を交わした結果、ますます彼女に好感を覚えた。そんな関係もあって、後に私が放送番組を作るようになったとき、嘉田さんにインタビューを申し込んだ。すると彼女は気軽に受けてくれて、朝10時から夕方6時まで長時間インタビューが実現した。これらのすべては彼女の人間性の表れだったと思う。

 今、彼女は参議院議員である。しかし単なる参議院議員で終わってはならない。大胆な発想と持ち前の行動力で政治の世界に新風を吹き込んで欲しいものだ。

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