事故多発地点
車を運転していると、道ばたに「事故多発地点」という立看板を見ることがある。それが時には「死亡事故多発地点」であったりもする。それは私がしょっちゅう走るびわ湖岸の道路にも何カ所かに設置されている。
そんな中の一箇所に住む人に、「そんなに事故が多いのか」と聞いたことがある。するとその人はしばらく考えた末に「そう言えば、30年ほど前に事故で死んだ人があると聞いたことがある」と答えた。もちろん、その人が知らない事故もあるのだろうが、死者や重傷者がでるような事故なら地域で話題になっているだろうから、それほど重大な事故ではなかったのだと推測される。多いとか少ないとかはその人の主観の問題だが、30年に1回事故が起こったとして、そこが「事故多発地点」というのはどうだろうか。
ただ、最近、警察の資料を見せてもらう機会があったのだが、それにはその付近で過去3年間に4回の人身事故があったと記録されている。こうなると「多発」と言えるかもしれない。でも人身事故といってもさまざまだ。実は私も人身事故を起こしたことがある。住宅街の道を走っている時、私の車が路地から飛び出してきた自転車に当たったのだ。そのとき自転車は倒れ、自転車に乗っていた人は手首に擦り傷を負ったが、骨折したわけではないし自転車も無事だった。でも、手首をすりむいた以上、これも人身事故として記録されているのだろう。
行政の発表やマスコミの報道には必要以上にセンセーショナルな表現が使われることが多い。これは事故に限らず、災害報道などでも同様である。そういうことが普通になると、本当に伝えるべき大切なことがまともに伝わらなくなるのではないかと心配である。
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